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築40年の家に、ステンドグラスを入れるとき

古い家のほうが納めやすいことが少なくありません。建具が框戸であること、欄間という理想的な場所があること。その理由と、古い家ならではの確認点を三つご説明します。

「築40年の家なので、もう無理でしょうか」——そうご相談をいただくことがあります。

むしろ逆です。古い家のほうが、ステンドグラスを納めやすいことが少なくありません。建具のつくりが違うからです。このページでは、その理由と、古い家ならではの注意点をご説明いたします。

古い建具は、たいてい框戸です

いまの建売住宅やマンションの室内ドアは、多くがフラッシュ戸です。骨組みに合板を貼り、表面を平らに仕上げたもの。内部は空洞で、ガラスは接着や樹脂の見切りで固定されていることが多く、取り外しを想定していません。

一方、古い家の建具は框戸(かまちど)であることがほとんどです。四方に太い框を組み、内側にガラスや鏡板をはめ込む。木を組んでつくる、昔ながらのやり方です。

框戸では、ガラスは押縁(おしぶち)という細い棒で押さえてあるだけです。ネジや釘で留まっていますので、外せばガラスを取り出せます。ステンドグラスへの入れ替えが、そのままできるということです。

ご自宅の建具がどちらかは、道具なしで見分けられます。框戸とフラッシュ戸の見分け方に四つの方法をまとめておりますので、先にお確かめいただくこともできます。

欄間という、うってつけの場所があります

古い日本の住宅には、欄間(らんま)があります。鴨居の上、天井との間にある開口です。もともと採光と通風のために設けられたもので、彫刻や組子が入っていることもあります。

ここは、ステンドグラスにとって理想的な場所です。人が触れない高さにありますので、安全加工を要さず、繊細な意匠をそのまま追求できます。視線の高さより上ですので、目隠しの必要もありません。純粋に光だけを扱えます。

そして欄間は、廊下や玄関ホールなど窓を取れない場所に面していることが多いのです。隣室の光を分けてもらう仕掛けとして、もともと機能していた場所。そこに色を足すだけで、通り道の印象が変わります。

欄間についてくわしくはステンドグラスの欄間をご覧ください。

古い家には、アンティークガラスが似合います

これは実務ではなく、私どもの実感です。

英国ヴィクトリア時代のアンティークガラスは、手吹きでつくられています。厚みにむらがあり、気泡が残り、色に深みがある。新しい家に入れると、そこだけ時間の層が違って見えることがあります。

ところが40年、50年と使われてきた家に納めると、不思議と馴染みます。柱の色、建具の艶、床の摩耗。すでにその家が持っている時間と、ガラスの持つ時間が釣り合うからだと思っております。

アンティークの扱いについては英国ヴィクトリア時代のアンティークドアを、日本の住宅に納めるにまとめております。

古い家ならではの、確認すべきこと

いいことばかりではありません。現地で必ず見ているのが次の三点です。

一.建具の歪み。長く使われた木の建具は、わずかに反ったり、下がったりしていることがあります。この状態でガラスを入れ替えますと、うまく納まりません。歪みの程度によっては、建具の調整から必要になります。

二.枠の傷み。雨がかりの場所や水回りに近い建具は、枠が傷んでいることがあります。押縁を外した際に割れてしまうこともありますので、事前に状態を見ます。

三.溝の深さ。ステンドグラスは一般的な板ガラスより厚くなります。古い建具は溝が浅いことがあり、その場合は納まりません。押縁を作り直して対応できることもございます。

いずれも、ガラスの縁に寄ったお写真一枚でおおむね判断できます。現地でなければ分からない部分は、確認にうかがった際に見ます。

建具が使えない場合も、方法があります

傷みが進んでいて既存の建具を活かせない場合は、既設と同じ寸法でドアを新しく制作し、既存の枠を活かして交換する方法があります。室内ドアであればオーク突板材やマホガニー突板材、玄関ドアであれば無垢材で制作いたします。

枠に手を入れませんので、大がかりな工事にはなりません。当日の作業は数時間で終わります。

まずは、気になる場所の写真を

建具の正面と、ガラスの縁に寄った写真を各一枚。それだけで、その建具が使えるかどうかと、おおよその費用感をお答えできます。採寸も図面も必要ございません。

工法ごとの違いは後付け施工に、費用の内訳は価格にまとめております。まずはご相談・お見積もりより、お気軽にお声がけください。

FAQ

よくあるご質問

相談前に図面は必要ですか?

図面がある場合は、建具寸法、平面図、立面図をご共有ください。図面が未確定の場合でも、参考写真や設置予定場所の寸法をもとに初期相談が可能です。

アトリエの見学は予約が必要ですか?

いいえ、完全予約制ではございません。定休日以外は営業しております。

ただ、現場や打ち合わせで留守にしていることがございます。ご来店の前にご一報いただけると確実です。お電話でもメールでも構いません。

アトリエでは、制作中のもの、ガラスの在庫、英国ヴィクトリア時代のアンティークの実物をご覧いただけます。

寺社仏閣の案件も相談できますか?

可能です。空間の歴史性や光の入り方を踏まえ、慎重に計画します。

Case Studies

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