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安いステンドグラスと高いステンドグラスは、何が違うのか

同じ大きさでも価格が何倍も違うのは、別の作り方をしたものが同じ言葉で売られているからです。本物とフィルム製の違い、そして本物どうしで価格差が生まれる三つの理由を解説します。

ステンドグラスを調べていくと、同じくらいの大きさなのに価格が何倍も違うことに気づかれると思います。数万円のものから、100万円を超えるものまであります。

これは相場が乱れているのではありません。そもそも別の作り方をしたものが、同じ「ステンドグラス」という言葉で売られているだけです。何がどう違うのかを、作る側から説明いたします。

まず、本物かどうかという分かれ道があります

数万円で売られているものの多くは、ステンドグラス「風」です。一枚の板ガラスに色フィルムを貼り、鉛のように見える線をプリントするか、樹脂で盛り上げたもの。遠目には似ています。

本物との違いは、光を当てたときに出ます。色ガラスは、ガラスそのものに色が入っています。厚みのあるところは濃く、薄いところは淡く出る。フィルムは均一ですので、この濃淡が生まれません。手吹きガラスに含まれる気泡やゆがみが光を散らす現象も、当然起きません。

もうひとつは時間です。フィルムは紫外線で退色し、いずれ剥離します。色ガラスは色が抜けません。100年前のステンドグラスがいまも同じ色をしているのは、色が塗られたものではなく、ガラスそのものだからです。

本物のなかでも、価格は数倍変わります

ここからが本題です。同じ手作りのステンドグラスでも、価格差は生まれます。理由は三つあります。

一.ピースの数

ステンドグラスの手間は、ガラスを切る回数と、ケイム(鉛のリード線)で組む長さにほぼ比例します。大きなガラスを十数枚組んだ幾何学の意匠と、細かく割った草花の意匠とでは、同じ面積でも手間が数倍変わります。

曲線が多い図案はさらに時間がかかります。直線はガラスカッターで一度に切れますが、曲線は少しずつ削り出す作業になるためです。「繊細なデザインほど高い」のは、この理由です。

二.ガラスの単価

色ガラスにも幅があります。機械で大量に作られるものは比較的手に入りやすく、手吹きのアンティークガラスは高価です。手吹きは一枚ずつ息を吹き込んで作りますので、厚みも表情も均一になりません。その不均一さが光を豊かにするのですが、量産はできません。

英国ヴィクトリア時代のアンティークガラスとなると、さらに別格です。いま製造されておらず、割れても補充がききません。切るときの歩留まりも読みにくく、その分が価格に反映されます。

ロンデルガラスのように、一点で存在感を持つガラスもあります。円形に回して作る手吹きガラスで、中心に渦が残ります。当スタジオの施工事例にたびたび登場するのは、それが図案の要になるからです。

三.設計にかけた時間

これが最も見えにくい部分です。既成の図案から選ぶのであれば、設計の時間はほぼかかりません。一方、その場所のために図案を起こす場合、方角、日射、室内側の明るさ、外からの見え方を読み取るところから始まります。

同じ赤でも、透明度の高いガラスと光を拡散させる型板ガラスでは、透け方がまったく違います。人が立つ高さに何を置くか。夜、外からどう見えるか。この判断の積み重ねが、完成後の満足度を決めます。そして図面には表れません。

安く見える見積もりで、確認すべきこと

相見積もりを取られる場合、金額だけでは比べられません。次の三点をお尋ねになると、同じ土俵に乗ります。

ガラスは色ガラスか、フィルムか。これが最初の分かれ道です。

取り付け工事費と付帯工事費が含まれているか。本体価格だけを提示している見積もりは、あとから金額が動きます。当スタジオでは本体・取り付け・付帯の三つに分けてお出ししています。内訳は価格をご覧ください。

図案は既成か、その場所のために起こすものか。既成でよいと割り切るのも、ひとつの判断です。ただし何を買っているのかは、知っておいたほうがよいと思います。

高いものが、常に正解ではありません

最後に申し添えます。人が触れない位置の小窓に、最高級のアンティークガラスを使う必要はありません。その場所に何が最もふさわしいかを決めるのが設計です。金額の高さと、その一枚があなたの空間に合っているかは、別の話です。

当スタジオでは、ご予算を先にうかがうことをいたしません。まずお話をお聞かせいただき、お見積りを無料でお出しします。「この予算では無理です」で終わらせることはございません。

設置場所のお写真を一枚お送りいただければ、ご提案とお見積りをお出しします。ご予算をお伝えいただく必要はございません。費用の考え方はステンドグラスの予算は、どう考えればよいかにまとめております。まずはご相談・お見積もりより、お気軽にお声がけください。

FAQ

よくあるご質問

相談前に図面は必要ですか?

図面がある場合は、建具寸法、平面図、立面図をご共有ください。図面が未確定の場合でも、参考写真や設置予定場所の寸法をもとに初期相談が可能です。

アトリエの見学は予約が必要ですか?

いいえ、完全予約制ではございません。定休日以外は営業しております。

ただ、現場や打ち合わせで留守にしていることがございます。ご来店の前にご一報いただけると確実です。お電話でもメールでも構いません。

アトリエでは、制作中のもの、ガラスの在庫、英国ヴィクトリア時代のアンティークの実物をご覧いただけます。

寺社仏閣の案件も相談できますか?

可能です。空間の歴史性や光の入り方を踏まえ、慎重に計画します。

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